2022.5.31

部屋の入り口をドアにするのが良いのか、それとも引き戸にすれば良いのかで迷う人がいらっしゃると思います。ドアと引き戸、どちらの方が使い勝手がよいのでしょうか?

こんにちは豊橋市にあります夏目デザインの髙橋です。今日は室内ドアについてお話していきたいと思います。もうすぐ梅雨ですね。何か楽しく過ごせる趣味を見つけましょう!

それでは本題に入ります。

家には必ずドアや引き戸を付けることになりますが、どちらの方が良いかと言う説明はあまりなく、最初の間取りについていた物のまま家づくりが進む事が多いですよね。

でも、よくよく考えてみると、建具は毎日開け閉めする場所なので使いやすい物を選びたいですし、その人に合った仕様にしておきたい場所でもあります。

そこで今回は、引き戸とドアのメリットとデメリットを見ながら、家のどこにどのような扉を付ければ良いのかを見ていきたいと思います。

家の使い勝手が気になる方は、どうぞご覧ください。

引き戸の特徴

引き戸

それではまず最初に、引き戸のメリットとデメリットについて見ていきましょう。

引き戸のメリット

引き戸のメリットを挙げるとすると、ただ扉を閉めるという機能だけでなく引き戸を開け放しにもできますし、少しだけ開けておくといったフレキシブルさが挙げられます。

個室として使いたい時は引き戸を閉め切れば良いですし、風を通したい時や部屋の中の様子を見えるようにしておきたい時は少し扉を開けておくなど、開き具合を調整しやすいため使い勝手が良いんですね。

また、引き戸は扉を引き込む事ができるので開放感が出しやすく、2枚や3枚の引き戸を使えば建具で仕切っているのにも関わらずかなりの開放感を出せるようになります。

特に2枚や3枚の引き戸はLDKの隣にある和室なんかでは空間の一体感を出すのに大活躍します。

家の広さは面積よりもどれだけ視線が抜けるかで決まってくるので、引き戸を上手く使うと大きな1つの空間にすることがでるだけでなく、視線も抜けて視覚的にも広く感じることができるんですね。

さらに引き戸をハイドアにすれば、より空間の一体感を高めることができるので、引き戸を使う場合はハイドアも上手く取り入れていくとキレイに見える部屋となります。

その他には、ドアとは違い扉を開けるのにスペースがいらないので、人がよく通る動線上では引き戸を使うと安心感があります。

ドアの場合だと扉を開けた時に人に当たることもあるのでドアが開く側はスペースが必要となりますが、引き戸の場合はそのようなスペースはほとんど必要無いので部屋を広く使う事ができるんですね。

そのため、コンパクトな家の場合やあまりスペースの無い部屋の場合はドアよりも引き戸の方が使えるスペースが広くなることが多いです。

引き戸のデメリット

それでは次に、引き戸のデメリットを見ていきましょう。

引き戸のデメリットは、引き戸を引き込むスペースが必要になるので、引き戸が付けられる場所は限られてしまうということです。

ドアとは違いどこでも取りつけられる訳ではなく、引き戸が付けられない場合もあるんですね。

そのため、引き戸を多用したいと言う場合は間取りをつくる段階であらかじめ意識しておく必要が出てきます。

また、引き戸を引き込む場所にはコンセントやスイッチは付けられないですし、洗面室やトイレの場合なんかではタオル掛けなども取り付ける事ができないので、部屋の使い方が制限されてしまう場合があります。

その他に引き戸には枠が付くことがほとんどなので、壁の色との調和を考えておかないと家ができてから思っていたよりも枠がうるさく見えてしまうということもあるので注意してくださいね。

引き戸の種類には引き戸にはレール式と上吊式があり、レール式はレールがあるので扉の開け閉めに安定感が、上吊式はレールが無いので引き戸を開け放した時に部屋がスッキリ見えます。

上記以外にも、ドアよりも引戸の方が扉の開閉の際に音が出やすいので、寝ている時にチョットした物音でも目が覚めやすいという方は、寝室には引戸よりもドアを使った方が寝ている方も部屋に入ってくる方も気を使わずにすみます。

それでは次に、ドアのメリットとデメリットについて見ていきましょう。

ドアのメリット

ドアのメリットを挙げると、引き戸よりも気密性が良い事が挙げられます。

引き戸よりもドアの方が密閉して閉まるので、気密性が良くなるんですね。

そのため、音が気になる場合なんかにはドアを使用される事が多くあります。

また、気密性の良さから防音ドアも用意されているので、オーディオルームや楽器を使う部屋ではドアにしておきたいですね。

その他にも、ドアの方が引き戸よりもレパートリーが多く、お気に入りのドアを1つでも取り入れてみるのも楽しいですね。

さらにはドアはどこにでも付けやすいので、間取りを選ばないのもドアのメリットと言えそうです。

ドアのデメリット

次にドアのデメリットを挙げると、人がよく通る場所にはドアはあまり向かないことが挙げられます。

ドアを押して開ける場合、人がよく通る場所だと気付かずにドアを人にぶつけてしまう可能性が出てきてしまうんですね。

特に、LDKの出入り口や廊下にあるトイレをドアにするとその危険は上がりますし、一番避けたいこととして階段の登り口や降り口にドアがあるとより危険なので、ドアを設けて問題無い場所かどうかはしっかり確認しておきたいですね。

意外と見落としがちですが、洗面室の入口をドアにするとお風呂のバスマットとドアが毎回ぶつかってしまうような配置になっていることもあるので注意が必要です。

このようにドアが邪魔になってしまうケースの場合、中折れ戸にするという方法もあります。

中折れ戸というのはこのような開き方をする建具ですね。

中折れ戸

ドアよりも開くためのスペースがコンパクトで済むので、人の邪魔になる可能性が低くなります。

その他、ドアは開き勝手は自由に設定できますが、部屋のスイッチが押しにくい開き勝手になっていたりと、もったいない配置になっている場合があります。

そのため、始めに提案された開き勝手で本当に不便がないかどうかをシミュレーションしてみると、あとで失敗したというケースを避けることができるようになるので、1度は全てのドアを確認してみてくださいね。

ちなみに、ドアの場合は開け放てないと思ってしまう方も多いですが、新築の家ではドアを全開にできる金具が付いていることがほとんどなので、そこまでドアを開けておけば家の中で風が吹き込んだとしても風に押されていきなりドアが閉まるというのは避けることができます。